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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

以前に余とお浦と幼い頃の昔話をして居てお浦が余に話した所である、然るに此の死骸の足の裏には毛ほどの創の痕もないのだ。

是よりも猶確かな証拠は、お浦が十六七の時で有った、余は自分の懇意な水夫に繍身の術を習い自分の腕へ錨の図を繍って入墨した、お浦は羨ましがり自分の腕へも繍って呉れと云うから、余は其の望みに従い、お浦の手の腋に隠れる辺へ草花を繍って遣った、尤も之は唯外囲いの線を繍った丈で、後で痛くて耐えられぬと云うから彩色せずに止したけれど其の線へは墨だけ入れて置いた、最も去年の夏と思う、お浦が夕衣を着けて居るとき余は其の草花の外囲いが歴々と存って居るのを見た、殊に余のみではなく、お浦の知人中には折々之を見た人が有ろう、根西夫人なども確かに其の一人だ、所が此の死骸の腕には何の繍身もない。

余が此の二カ条を言い立てると検査官は驚き、直ぐに又叔父を呼び出して、尋問したが叔父も足の裏の大創の事は覚えて居た、次に根西夫人を呼び出して又尋問したが夫人も成るほど浦原嬢の腕に繍身が有って夕衣を着て居る時には何うかすると見えた事を今思い出したと陳べた。