Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
のが、意外に事実で有ったので、余りの事に気色を損じ、秀子を退けて一室へ閉じ籠った儘と為った。
其の有様を察すると、前日の遺言状の旨を後悔し、迚も秀子を相続人にする事は出来ぬから、何とか定め直さねば成らぬと独り思案をして居たのかも知れぬ。随分其の様に言えたので、秀子は多分、其の遺言状を書き直さぬうちに叔父を殺さねば其の身が大身代の相続権を失うが上に、又此の家から放逐せられ、身の置き所もない事になると思っただろう、数時間の後再び叔父の室へ行き、二言三言機嫌を取った末、余り叔父の血色が悪いからとて、葡萄酒でもお上り成さいと勧め、棚の硝盃を自分で取って自分で酒を注ぎ爾して自分の手で叔父に与えた、叔父は受け取って呑むと其のまま身体が痺れた。
幸い叔父は皆まで呑まずに気が附いたから其の時は唯身体の痺れたくらいで済んだ、爾して直ぐに此の酒には毒があると云い、呑み掛けた硝盃と酒の瓶とへ両手を掛け人を呼んで封をさせて了った、夫だけがやっとの事で其の中に痺れが総身へ廻り、後は何事も為し得ぬ容体と為った。
けれども是も少しの間であった。医者の手当の好かった