Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
時の記事が有る、記事の中に肖像が有って「老婆殺し輪田夏子」の最新の写真と書き入れて有る、能く見ると其の顔は殆ど幼な顔とも云う可きほど若いけれど第一号の顔形と同人と云う事は争われぬ。
余は殆どグーの音も出ぬ、只呆れて、我知らず椅子を離れて立ち上った、最早少しの疑いを挾む所はない、秀子は全く夏子の化けた者である、心の底には猶承知し兼ねる所が有る様な気もするけれど、是だけの証拠が有っては到底承知せぬ訳に行かぬ、承知の仕にくいのは余の愚痴、余の未練と云う者だ、エエ男たる者が斯うも未練では仕方がない、と余は奮然として云い直し「己れ人殺しの悪女め、能くも淑女に化け替って今まで余と叔父とを誑かした、是からは其の手は食わぬぞ」と口の内で罵った。
先生は嘲笑う様な調子で「何うです、最う迷いが醒めましたか」余「ハイ全く醒めました、少しの疑いも存りません」先生「では秀子のイヤ夏子が此の家へ来てから、秀子と云う新しい生命を得て立ち去った迄の次第を一通り聞かせて上げますから、先ず落ち着いてお聞きなさい」とて再び余を、取り鎮める様にして椅子に凭らせ扨明細に説き出した。