Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
傍へも来ぬ事になりますから、其の後は私の運動一つです、其の機を見て私が親切を盡せば、貴方の不実と私の実意とを見較べて、漸く心が私の方へ転じ今日貴方を愛する様に私を愛し始めます、宜しいか、少しも貴方は秀子に向かい機嫌を取る様な素振りを見せては了ませんよ、秀子の貴方に愛想を盡す事が一日遅ければ、其の汚名も一日長く成るとお思いなさい、長くなる中に時機を失えば取り返しが附きませんから」余は涙を呑んで「宜しい、分りました、けれど秀子を救うのは直ぐに着手して下さらねば」権田「無論です、私の未来の妻ですもの、貴方から催促が無くとも早速に着手します、救うて遣って親切に感じさせる外に私の手段は有りませんから」
余は何とやら不安心の想いに堪えぬ、「けれど権田さん秀子を救う事は万に一つも遣り損じは有りますまいね」権田「其の問いはくど過ぎます、兎角に貴方は未練が失せぬと見えますが能く物の道理をお考え成さい、貴方と秀子との近づきは、云わば昨今の事ですよ、私は八年前から彼の女に実意を盡くし、唯弁護に骨折った許りでなく、牢を脱け出させた事から其の後今まで何れほど苦労して居るか分りません、此の苦労に免じても秀子は当然私の妻たる