Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
事で有ろうかと、余は世話しい中にも此の様な思案の浮かぶのを禁じ得なんだ。
秀子は猶も夢中の様で言葉を継いだ。「此の天罰が何の様に彼の身に降り下ったとお思いなさる、私の目には面前り見る様に分ります、先年彼が養母お紺を殺したのは丁度此の塔の時計が夜の十二時を打った時でした、私が時計の音に目を覚まし、寝返りをして居ると此の室から養母の叫び声が聞こえたのです、それで私が馳せ上って来たのです、彼は其の後も此の時計の十二時を聞く度に其の夜の事を思い出すと見え、顔に恐れの色を浮かべます、彼が根西夫人に連れられ初めて此の家の宴会に来ましたとき、彼が挨拶の中途で言葉を留め、我知らず指を折って時計の音を数えた事は定めし貴方も御存じでしょう、彼は何故に時計の音が十一で止んだのを見て安心の色を浮かべました、十二時かと思ったのが未だ十二時より一時間前だと分った為漸く其の神経が鎮まったのです、彼若し養母を殺した本人ならずば十二時の音を斯うも恐るる筈は有りません、其の後彼は此の家へ出入し悪人同志は懇意と為るも早いと見え、虎井夫人と懇意に成りました、アノ夫人は兼ねて私が此の塔の秘密を解くに心を注いで居る