Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
そらは無月、紺紙に箔をふきちらしたかのごとき星月夜、――五遊星、北極星、北斗星、二十八宿星、その光芒によって北条流軍学の星占いをたてているらしい昌仙は、しばらくあってのち、なにかひとりうなずいて、もとの席へもどり、呂宋兵衛にむかって、離散逃亡の急策をさずけた。
「ではなんとしても、おれもひとりとなり、そちもひとりとなり、他の者どももみなばらばらとなって、退散せねば危ないというのか」
蛮流幻術にたけて、きたいな神変をみせる呂宋兵衛も、臆病な生まれつきは争えず、語韻はふるえをおびて昌仙の顔をみまもっていた。
「ざんねんながら、富岳の一天に凶兆れきれき、もはや、死か離散かの、二途よりないようにぞんぜられまする」
「伊那丸ずれに亡ぼされて、ここに終るのも、無念至極。ウム……では、ひとまずめいめいかってに落ちのびて、またの時節をうかがい、京都へあつまって、人穴城の栄華にまさる出世の策を立てるとしよう」
「なるほど、京都へまいれば秀吉公のお力にすがることもでき、公卿百官の邸宅や諸侯の門など甍をならべておりますから、またなんぞうまい手蔓にぶつからぬかぎりもござりますまい。