Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
いくつかの小部屋を、のこりなく、しらべて、さいごに、たどりついたのは、れいの怪老人の研究室でした。ふしぎなことに、そこへ通じる、ひみつ戸が、みな、あけっぱなしになっていたのです。
研究室もからっぽでした。はじめて、この部屋にはいった中村係長や小林少年は、それと気づくはずもないのですが、研究室の中のようすが、大友少年が見たときとは、ひどく、かわっていました。たなの薬びんや、きみょうな器械などが、半分いじょうも、なくなって、あとには、つまらないガラクタが、のこっているばかりです。まるで、ひっこしをしたあとのような感じなのです。怪老人は、警官隊のくることを知って、はやくも、どこかへ逃げさってしまったのでしょうか。
人々は洞窟の広さと、研究室のりっぱなのに、すっかり、めんくらってしまいましたが、しかし、そこに、れいの怪老人がすんでいたことは、すこしも知らないのですから、べつに、あやしむでもなく、ただ部屋じゅうを、しらべまわるばかりでした。
「おや、こんなところに、べつの出入り口がありますよ。」
黒川記者が、小さな、ひみつ戸をみつけました。それも、あけっぱなしになっていたのです。