Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
その三人が、目に見えないのをさいわいに、この穴の中に、のこっているのかもしれないよ。」
「フーン、すると、きみをまぜて、四人も透明人間をつくったんだね。いったい、そんなにたくさん、目に見えない人間を、つくって、どうするつもりなんだろうね。」
黒川記者が、小林君の横から口だしをしました。大友君の声が、それに答えます。
「ああ、黒川さんですね。四角なメガネの老人は、おそろしいことを、考えているんですよ。何千、何万という透明怪人をつくろうというのです。そうすれば、どんなことだってできる。警察も軍隊も、何もおそろしいものがない、だれにもまけやしないと言うのですよ。ぼくはそれをきいて、びっくりしてしまいました。」
黒川記者も、中村係長も、小林少年も、警官たちも、しばらくは口もきけませんでした。透明怪人の大集団というものが、大友少年が考えるいじょうに、おとなたちの胸にこたえたからです。もし、そういう透明軍ができたら、原子ばくげきよりも、もっとおそろしいことがおこるのではないかと考えたからです。
警察はひとりの透明怪人にさえ、なやまされていたのです。それが十人になり、百人になり、千人になり、万人になることを思うと、ゾーッと心のそこが、つめたくなるのでした。