Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme

Aozora Bunko

まるで、こわい夢を見ているような、いやな気持ちです。

中村係長は、そんなことになっては、たいへんだと思いました。日本だけではない、世界じゅうの人が、ふるえあがるような、おそろしいことになる。いまのうちに、はやく怪老人をとらえて、その発明をぶちこわしてしまわなければ、と考えるのでした。

「アッ、ここに、だれかいる。」

そのとき、とつぜん、黒川記者のさけび声がきこえました。大友少年のとじこめられている鉄ごうしには、出入り口のひらき戸があって、そとから大きな錠がかかっているのですが、黒川記者は、ちょうど、そのひらき戸の前に立っていたのです。

「だれかいる。」と言う声をきくと、三人の警官がそこへ、かけよりました。しかし、まにあいませんでした。こうしになった鉄の戸が、ガチャンとひらいて、また、ガチャンと、しまってしまいました。

「透明怪人だッ。いま、透明怪人が、この戸をひらいて、中へはいったのだッ。」

黒川記者がさけびました。そこには、透明怪人の第何号かがしのびよっていたのです。そして、あいかぎで錠をひらいて、鉄ごうしの戸をひらき、牢屋の中へ、はいっていったのです。