Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
となりに腰かけている小林君に、目で相談しますと、小林君も、うなずいてくれましたので、いきおいよく、席を立って、舞台へあがって行きました。
すると、舞台の奥から、食堂のボーイのような、白いつめえり服を着たふたりの助手があらわれ、長イスのような、きれいな小がたの寝台を、つりだして、舞台のまん中におきました。その舞台は赤や青の美しいもようのある白いきれでおおわれ、それに銀色のふさがついて、寝台の足の上部をグルッととりまいています。ふさの下から見えている木の足も白くぬってあります。つまり、まっくろな背景の前に、その白い美しい寝台が夢のように、クッキリと浮きだして見えるのです。
「勇一君、これを着てください。魔術というものは美しくなくては、いけないのでね。」
魔法博士は、助手が持ってきた白絹の道化服のようなものを、勇一君の洋服の上から着せてしまいました。
「ほう、よくにあう。かわいいぼっちゃんになったね。さあ、その美しい寝台の上に、横になってください。いま、わたしが魔法を使うと、きみは、おとぎ話のように、ふわりふわりと空中旅行ができるのですよ。」
勇一君が、言われるままに、寝台の上に横になりますと、魔法博士は、その上におっかぶさるようにして、耳のそばに口をよせ、ボソボソと、なにごとかささやきました。