Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
」と声をかけながら、そのほうへ、走りよるのでした。
「まあ、立っていないで、ふたりとも、そこへかけなさい。いまおいしいごちそうが出るからね。」
怪老人はそう言ったまま、部屋を出て行きましたが、それと入れちがいに、りっぱな礼服を着たふたりの若者が、大きなぼんにのせた西洋料理を持ってはいって来ました。そして、おいしそうなごちそうの皿を、テーブルの上にならべると、ていねいにおじぎをして、部屋を出て行きました。
「勇一君、きみは、毎日こんなごちそうをたべているのかい。」
「うん、いつもはこんなにたくさんじゃないけれどね。だからぼく、ちっともくるしいことはないけど、おとうさんやおかあさんが心配しているだろうと思って……。」
「しかし、もうだいじょうぶだよ。ぼくが来たんだからね。きっと、きみを助けだすよ。」
ふたりが、そんなことを話しあっているところへ、コツコツとクツの音がして、だれかがはいって来ました。ふりむくと、部屋の入り口に立っていたのは、黒いマントを着た、あの魔法博士でした。長くのばした髪の毛は、きみの悪い、黄色と黒の、だんだらぞめ、メガネの中のほそい目、ピンとはねた虎ひげ、まっかな唇。