Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
「それはそうでしょうが、ともかく一年以上モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)にいられたんだから、その間には自然いろんな関係が、わかられたはずだと思うんです」
あいての顔を正視しないで長椅子の上に前かがみになり、心に悩みをもってでもいるらしい青年の姿態で、しつこくいう千種の上に、伸子の視線がきつくすわった。いまの伸子にパリで会っていて、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へは藤堂駿平の紹介で行ったのだったときけば、むしろ、そうだったんですか、と下げている頭も上げて、何となくびっくりした眼で伸子を見なおすのがあたりまえのような話だった。少くとも、伸子自身は、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ行こうとしていたころの自分と、現在の自分との間にそれだけの距離を自覚しているのだった。ところが、千種とよばれるこの青年は、そういう点については、さものみこんでいるというように無反応で、それはそうでしょうが、一年以上も云々と話をすすめて行く、その調子は、伸子に本能的な反撥を感じさせはじめた。
「一年以上モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)に居りますとね、あなたの考えていらっしゃるのとは正反対のことがわかって来るんです。