Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
ちゃんと計画を立てて、須美子は買うべき物を選び、布地の丈夫さについてはときどき看護婦と相談した。あたりまえのなりをしていて、普通のパリのおばさんのように見える看護婦は、須美子から相談をうけると、世帯もちのいい女らしくその布地を指の間でためしたりして親身に相談にのっている。あらゆる角度から、女の購買欲をそそりたてるマガサンでの須美子の買ものぶりは、伸子を感服させ好意を誘った。須美子にはものを買うにも、ほんとに須美子らしいつつましさと清らかさがあって、山とつまれ、色とりどりに飾られた品物の山の中から、正直な小鳥が、自分にいるものだけを謙遜に嘴でひき出すように、おちついて選びだすのだった。
「お疲れになったでしょう、こまかいものばかりいじっていて」
須美子は子供品売場から出ながら云った。
「もうひとところ、つきあっていただかなければならないんですけれど。鞄売場はどこかしら……」
六階の鞄売場はプランタンのほかの売場より人気がなくて、棚の上まで大小さまざまのトランクの金具が光り、鞣や塗料の匂いがただよっているなかに男の売子が立っていた。
須美子は、ゆっくりとそこを見て歩いた。