Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
けれども、何かにつけて冷酷だという多計代の非難に伸子がけっして承服していないように、つや子は、自分が多計代から石のような子だ、と云われるたびに、そうじゃあないのに、という悲しさは感じているだろう。
スタンドを消そうとするとき、つや子は、
「お姉さま、いい? あしたの朝は、このひとがコーヒーこしらえてあげる、よびに来るまで起きないで。いい?」
そう云って、ベッドの上で弾むようにねがえりをうってあちら向きになった。
九
姉と二人きりになったつや子のくつろぎかたは、ほんものだった。
おかっぱの髪の上に、指をくみ合わせた両手をのせて、短いスカートをふるようにしながら部屋から部屋へぶらぶら歩きまわったり、ヴェランダによりかかって飽きずに外を見ていたり、そうかと思うと、いきなり、
「ねえ、お姉さま、このひと、帰ったってもうあんな学校へなんか行きゃしないから!」
誓うように云ったりした。
「フランスでも姉妹って、意地わる?」
こんど親たちにつれられて旅行に出るまで、つや子は東京にある三種類の尼僧女学校の一つに通っていた。その学校の在る通りが、泰造が事務所へ行く通路に当っていた。