Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

むしろ情愛的に云われたもらい泣きという表現は、多計代につきもどされて伸子の心に帰ったとき、とげとなって伸子を刺した。多計代と伸子とは、そのこころもちのままペレールの家を出て北停車場へ行き、その心のまま、プラットフォームの上と下とで、うすぐらいガラス越しの顔を見合った。そして多計代はパリを去った。良人につれられて、というよりも良人と末娘とをひきつれて。

その日の、午後七時に、磯崎須美子もリオン停車場から出発してマルセーユへ向った。

空屋になったペレールの家へ、伸子は、蜂谷良作と野沢義二の三人づれで戻った。親たちがけさまで使っていた敷布類やテーブル・クローズなどが洗濯に出すために畳まれて、人気ない食堂のテーブルの上にきちんと置かれていた。マダム・ルセールは、もう帰ってしまっていない。

伸子がこれから引越してゆくクラマールの下宿は、住居とは別に、かなり大きい洗濯屋をやっているのだそうだった。そちらへ帰る蜂谷良作が、シーツ類を包んだ重い紙包みをあずかった。野沢義二とはペレール広場で、蜂谷良作とは、デュト街へ曲るヴォージラールの角でわかれて、伸子は、磯崎須美子の住居へ行った。