Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
だもんだから、先生ひとすじに、おなかがすいたらもう駄目だと思いこんでしまったわけなんだ。いま食べたばっかりだのに、すきやしまいかと心配になると、たしかに空いて来た気がするんだ」
伸子はその話に耳をすまさせられた。そのひとの作品を知っている伸子には、彼が医者のいうことをひとすじに信じた、ということもうなずけるのだった。
その都久井をつれて、家族のひとと彼とが箱根へ行く途中、小田原へ降りた駅の前で、いつの間にか、都久井の姿を見うしなった。どこをさがしても見当らない。あわてていると、そのあたりに客待ちしている俥夫が、旦那、なんですかい、帽子をかぶってない、ちょいと変った旦那をさがしているんじゃないんですか、ときいた。
「うんそうだ、ってわけさ。きいてみるとたった今その俥夫が、待合へおともしたっていうんだ。じゃあ、そこへ行こうってわけで、行ってみると、都久井先生、座敷でのたうちまわっている。腹がすいてたまらんから、ここへ来たのに、何もくわさんと云って、苦しがっていたんだ」
そこで下へ行って、あの男はすこし病気だから、何でもいい、たべるものがありさえすればいいんだからとたのんで、二階へあがって来て見ると、