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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

もうこんなに、語ってしまっているのに! そして、石田重吉という青年の生年月日にあらためて目がとまったとき、伸子は、心臓の鼓動が一瞬急にはやまって、やがてつまずいてとまるような気がした。自殺した伸子の弟、保と同いどしなのだった、その石田重吉というひとは。――

五

きのうの雪の上にけさの雪が降りつもり、また明日の新しい雪がその上に降りつんで、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の十二月は、厳冬に向ってすすんでいる。

伸子の毎日にも、あたらしいことが次から次へとおこった。そして、絶え間なく降る雪が、ソコーリスキーの自然林公園のどこかで、やがて雪どけと同時に一番早く花を咲かせる雪のしたの根を埋めて行っているように、雪景色を見晴らすアストージェンカの下宿の室では、伸子の新しい日々の下に石田重吉という一人の青年の名とその青年のかいた文芸評論についての印象がうずめられて行った。

一月二十一日の「赤い星」に、スターリンの「階級としての富農絶滅の政策に関する問題について」という論文が出た。

モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)全市は真白い砂糖菓子のようになって、厳冬の太陽の下に白樺薪の濃い黒煙をふきあげながら活動している。