Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
毎日午後二時には在宅。来訪を待つ。部屋主からの事務的な通知だが、伸子たちはそのアドレスを見て、
「まあ!」
と、手紙の上に集めていた二つの頭をはなして互の顔を見合わせた。
「またあの建物の中よ! なんて縁があるんでしょう!」タイプライターの字が、アストージェンカ一番地とあった。
「じゃ、またあのフラム・フリスタの金の円屋根ね」
「さあ」
素子が実際家らしく、思案した。
「そうとも限るまい。だって、こっちはクワルティーラ(アパートメント)五八とあるもの」
また伸子が下検分の役だった。
六ヵ月ぶりで来てみるとアストージェンカの街角には、やっぱり黒地にコムナールと大きく白字で書いた看板をかかげた食糧販売店の店が開かれており、そのわきからはじまる並木道の樹々は、葉をふるいおとした梢のこまかい枝で冬空に黒いレース模様を編みだしている。フラム・フリスタ・スパシーチェリヤの石垣の下に春ごろ、空のまま放られていたキオスク(屋台店)に、人がはいっていまは新聞だのタバコ、つり下げたソーセージなどを売っていた。
一番地の板がこいには、まだ「この中に便所なし」と書いた紙がはりつけられている。