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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

そのねばりは、ごまのはいにしても相当なものだった。えもののねらいかたが心理的にごまかして、計画的であることが、伸子にゴーゴリの悪漢を思わせた。でも、もし、あの小僧があれだけ伸子たちをつけまわしたのに、今夜じゅうに何もとれなかったとしたらどうだったろう。それを思うと、伸子は、はじめて真面目なこわさを感じた。ピオニェール小僧が徒党をもっていることはストラスナーヤと云ったことで察しられるし、そこには、彼の大人の親方がいたのかもしれない。スーモチカをくれてやって、よかったと伸子は思った。少くとも、ピオニェール小僧は親方にさし出す獲物として、いくらかの金と、金側時計と古くても皮のスーモチカがあった。それは彼を死もの狂いにすることから救った。それは、伸子の安全を買ったことなのだった。

パッサージのドアをあけ、去年伸子たちがモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)に着いたときからそこに置かれていた棕櫚の植木鉢のかげから、下足番のノーソフの大きな髭があらわれたら伸子は急に体じゅうが軟かくなってしまった。半分は意識して、半分は無意識のうちに一晩中ピオニェール小僧と心理的な格闘をしていた。