Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

「じゃ、つまりこう?」

伸子は黒川隆三にききかえした。

「あなたの考えでは労働者は労働者として、インテリゲンツィアはインテリゲンツィアとして、資本家は資本家として、その区別をいまのままこういう工合でもちながら、よりよく発展して行くべきだっていうわけ?」

こういう工合というとき、伸子は、労働者、インテリゲンツィア、資本家という順に上へ上へとつみあげる手つきをした。

「いいや、社会主義の中では、知識が金の上にくるべきなんです。インテリゲンツィアがその文化力で、資本を支配してゆくべきなんです」

「だって――それじゃ、オーエンだわ」

伸子が、おどろいた眼で黒川を見つめた。

「そう云われるだろうと実は、はじめっから思っていたんです。失礼ながら、あなたがたは、ボルシェビキの理論しか御存じないから……」

黒川隆三はパッと音をさせてマッチをすり、改めて素子のタバコにも火をつけてやりながら、

「ボルシェビキの理論にしたがって、革命になったら、一つ佐々伸子さんがプロレタリアの側に移ったところを見せていただきましょうか」

それは伸子の心に、彼に対して憎悪をわかせる云いかただった。