Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
シューラの顔に、遠目でわからなかった若さがあるのに伸子はびっくりした。
「わかるわ――日本にも肺病はどっさりよ」
「――わたしは技術がないから、ほかの働きが出来ないんですよ。でも、わたしはこわがっちゃいないんです、もうじき、サナトリアムに入る番が来るから」
そのとき誰かが階段をあがって来た。シューラは話すのをやめて細工ものをとりあげた。鞣帽子をかぶって綿入半外套を着た若くない男があがって来て、それとなく伸子に注目しながら、一つのドアの中に入った。間もなく、手洗所のわきの女中室でベルが鳴った。いまの男が、茶でも命じるのだろう。シューラは、細工ものと椅子とをもって、廊下のはずれにある女中室の方へ去った。――やっぱり廊下は工合がわるい。
伸子は、時間つぶしに一段一段、階段の数をかぞえながら三階へ降りて行った。それは二十六段あった。粗末な花模様絨毯がしかれている廊下の右側にある秋山宇一の室のドアをたたいた。
「おはいりなさい」
賑やかに若い女の声が答えた。ドアをあけると、壁ぎわによせたバネなしのかたい長椅子の上に、秋山宇一とドーリヤ・ツィンとがぴったりよりそってかけていて、窓ぎわのデスクに内海厚がよりかかっている。