Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
伸子はこれまで素子と自分とが、一方はスーツずきで、一方はワンピースずきだというようなことについて、特別な注意を向けたことは一度もなかった。素子と自分とは皮膚の色がちがうように、体つきがちがうように、めいめいはめいめいのこのみで着ているとしか思ったことがなかった。こまかく云えば、伸子がそう思っていたということさえ、いくらか意識しすぎた表現になるくらいだった。ひとりでにそうなって来ていた。ところがつい二三日前、伸子たちはつづけざまに妙なものをみた。
十四
川瀬たちのグループが、伸子と素子をつれて行ったのは、ベルリンの繁華街から二つばかりの通りをそれた、とある淋しい町だった。リンデンの街路樹のしげみのかげに、ぼんやり青っぽい灯のついた一つのドアをあけて入った。内部は、こぢんまりしたカフェーだった。レコードが鳴っていて、幾組か踊っている。周囲の壁ぎわに、スタンドに照らされた小テーブルがおかれていて、そこへかけて、踊っている組を眺めているものもある。伸子たち四人は一つの小テーブルを囲んでかけたが、気がついてみると、その狭いカフェーで男というのは、川瀬や中館たちばかりだった。