Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
伸子の列車が通過して行く地方には、ポプラが目立った。薄明の光線を細く鈍く反射させながら流れてゆく小川のふちに、数株のポプラの樹が並んで、年を経て瘤々の太くなっている幹から萌え出た勢のいい若枝が、灰色のまざった軽い浅緑の葉を繁らせている。列車の進行につれて、ゆるく旋回しながら、遠ざかってゆく野道の上に、ポプラ並木がつづいている。ところどころに散らばって在る農家は、灰色の外壁に厚い麦藁葺き屋根をもっていて、家畜小屋や荷車のおかれている内庭には、低い灰色の土の墻で四角くかこまれている。それらの農家は、円い形の厚い藁ぶき屋根と土の墻と、ポプラの樹のかげに、伝統的なフランス農民の生活をつつんでいるようだった。しかし最近の数年間にフランスの農業人口は減りつづけているということだった。政府は、金まわりのいい状態を保ちつづけるために、国内に不足な農業生産物を、やすく植民地からとりあげる政策をとりはじめた。それは植民地の住民から土地を失わせる結果になっていてフランスの共産党は、攻撃している。伸子は、パリで買えるデイリー・メイル紙からそういう記事をよんで間もなかった。