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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

「もっと近う参れ、盃を取らせるぞ」

そんな事を言った時は、二本目の銚子が用意されておりました。

翌る日、柴田文内と吉住求馬は、支度金三百両を持って、お楽の茶店に乗込んで来たのに何の不思議があるでしょう。上屋敷に光っている奥方に憚って、名義は本所閻魔堂前の下屋敷召使、十日目には駕籠で迎えに来るということまで取決めに来たのです。

お楽と、お楽の後添い、――死んだお浅とお菊には継父に当る弥助――の喜びはいうまでもありません。お菊は大名の妾と聞いて、最初は二の足を踏みましたが、上屋敷の奥方付と違って、下屋敷に召使格で居る分には、物見遊山も芝居見物も勝手と言い聞かされて、たちまち乗気になりました。

その上、土佐守はなかなかの美男で、表向きお楽夫婦と親子の縁は切るが、内々は逢っても貢いでも、一向構わぬという条件で、話はトントン拍子に運んでしまったのです。

柴田、吉住両士は帰りました。が、後で考えると、そう簡単には玉の輿に乗れそうもありません。お菊には去年の秋から、落合の徳松という、悪い虫が付いていたのです。

徳松は落合村の百姓の子で、素姓の悪くない男ですが、友達にやくざが多かったので、いつの間にやら、その道に深入りし、親許は久離切られて、一かど兄哥で暮しておりました。