Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

お秀はもう涙です。

「あ、お嬢様、今からお礼は早すぎます。ついては、これだけの事をお含み下さいませんか。私は町方の岡っ引ですから、どんな事があっても、御屋敷内の方を縛りはしませんが、三日の間出入りを自由にさして頂いた上、上は大場石見様から、下は馬丁、下女に至るまで、私の都合で、いつでも物を訊けるということに――」

「それはもう」

「それからもう一つ、この野郎は八五郎と申しまして、私には可愛くてならない子分ですが、御覧のとおり人間は少し甘く出来ております」

「親分」

ガラッ八は横から口を出しました。人間が甘いと言われたのが不服だったのでしょう。

「黙っていろ、――ところでお嬢様、今日一日この八五郎が親分で、あっしが子分になるという賭をいたしました。私の代りに、この男を差上げますから、私だと思って、いろいろ御相談なすって下さいまし、――大丈夫でございますとも、人間は甘くても、なかなか良い鼻を持っておりますから、どうかしたら、御墨付を嗅ぎ出すかもわかりません。最初から私が乗出して、曲者に用心させるより、八の野郎を看板にして蔭で繰った方が、かえって仕事が運びます」