Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
「えッ」
平次は大変な事を言い出しました。
「長い間の無法な御政治で、御領地の百姓が命を捨ててお怨みしようと思っております。このままにしておいては、百人千人のお組が出て来ることは、解り切ったことでございましょう」
「フーム」
「御当主石見様は、先代の御遺言通りに遊ばせば、三年も前に二十歳になられた甥の采女様に御家督を譲らなければなりません。私は七日がかりでこれだけの事を調べて参りました」
「…………」
「このままに時が経てば、御城の目安箱から、大場家御墨付紛失の届が出て来ましょう。一と月とたたないうちに、御家は御取潰しになります」
「…………」
「殿様――石見様は一日も早く御隠居遊ばして、本当の御跡取り、采女様を家督に直すよう、くれぐれもおすすめ申上げます。それさえ運べば、憚りながら、御墨付はその日のうちに私が捜して参ります」
平次の言葉には、妥協も駆引もありませんでした。大場家を潰すか、石見が隠居するか、この二つより外には道がありそうもなかったのです。
「旦那様、大事な場合でございます。後見人から御当主に直られた石見様の悪業のために、大場の御家を潰してはなりません」