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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

佐兵衛夫婦はちょうど生れたばかりの総領を喪くして、悲歎にくれている時だったので、そのまま総領の乳母を留め置いて弥三郎を育てました。間もなく、姪のお絹を貰って、跡取り娘ということにしたのです。

二人は負けず劣らず美しく可愛らしく育ちました。弥三郎は素姓も判らぬ拾い子ですが、維盛様のような美男、お絹とは似合いの夫婦雛を見るようで、主人の佐兵衛も妙に許したような眼で見、二人の間柄も、淡い友愛から、次第に濃い恋へと変って行くのが、店の人達の眼にも、はっきり判るのでした。

そこへ主人の遠縁に当る、新助というのが割り込んで来ました。年は二十七、さんざん他の店で苦労して商売にも賢く、人柄がまことに実直で、二三年の間に、すっかり弥三郎の占めていた地位を奪い、縁続きの関係があるにしても、今では番頭の茂助、支配人の民五郎に次いで、店にはなくてならぬ人になってきたのです。

茂助は四十年も勤め上げた商売一点張りの老人、支配人の民五郎は、佐兵衛の弟で、これは一と癖も二た癖もある人間、若い時はずいぶん放埒な暮しもしたようですが、今ではすっかり堅くなって、兄の佐兵衛を助けて、家業大事に励んでおります。