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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

「なるほどね」

ガラッ八は感にたえました。

「ところで、男のためにあれほどの事をするには、お越はあんまり不器量すぎた。まさか美男の源吉があのお越に手を出そうとは思わなかったよ。多分、浮気者の源吉が、ほんの出来心で、たった一度ふざけたのだろうが、醜女のお越にとっては、命がけの事だった。歌舞伎役者にもないと言われた美男の主人を、他の女に取られる口惜しさで、お越の心は鬼のようになっていた」

「…………」

「源吉はお越を見くびっていたので、疑う気にもならなかった。――もっとも後で、お越ではないかしらと気が付いたらしいが、大通を気取っている源吉は、あの見る影もない下女に手を付けたとは自分の口から言えなかった」

「ヘエ――」

「源吉は面目のために黙っていたし、お越はそれを思い知らせるために幾人でも殺す気になった」

「…………」

「八、気をつけるがいい。正直な女はこの世の宝だが、一度騙すと怖いよ」

「ね、親分」

ガラッ八はしんみりしました。

「何だ」

「源吉は憎いじゃありませんか」

「女を撫斬にするのを、美男で大通の自分の役得のように思っていたのだよ。あれは本当のところは男の屑さ、醜女の下女に追い廻されりゃ世話はない」