Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
「御用ッ」
パッと飛付いた平次、もう相手の凄さなど勘定に入れてはおられません。
「あッ」
右の腕を十手で打たれて、曲者はたじろぎました。
「神妙にせいッ」
後ろからむずと組みついたのはガラッ八です。一と揉み――いや、それにも及ばず、曲者は他愛もなく組敷かれて、ガラッ八の手でキリキリと縛り上げられたのでした。
「八、手荒なことをするな。人違いのようだ」
「ヘエ?」
「灯のあるところへ行こう」
わざと御用の提灯などは用意しなかった平次は、曲者を向う角の辻行灯のところまで引立てました。
「親分、女ですぜ」
「分っているよ」
香油と掛香の匂いが、闇の中にも紛れようはありません。
疎い灯で見ても、若くて美しそうな女。――俯向くと上品な鼻筋がスーッと通って、頭巾の縁から可愛らしい唇が覗きます。
身扮は黒羽二重、両刀を少し閂に、背の高さまで男になりきっておりますが、ガラッ八が手を伸ばして頭巾を解くと、下から現れたのは、初々しくも見事な島田髷ではありませんか。
「夜中、男姿でどこへ行くんだ。わけを聴こうか、お嬢さん」
「…………」
女は俯向いたっきり、物を言おうともしません。
「あっしは町方の御用を勤めるものだ。