Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
ヘエ」
「それはいつのことだ」
「半歳ほど前でございます」
「あまり昔でもないようだな、――ところで、近頃は身持が良いのか」
「ヘエ――」
「変な返事だな、まだ堅くはなりきれまい。お前もいっしょに泳ぎ廻るんじゃないのか」
「とんでもない、親分」
徳松は面喰らいましたが、八五郎にそう鑑定されても文句のないような小意気な肌合いの男でした。
「けさ孫三郎の声を聴いて、お前が真っ先に飛び出したそうじゃないか」
「ヘエ、――番頭さんが起きた時から眼を覚ましていましたから」
「お前の次は誰だ」
「お福でした。それからお嬢さんで、あとはわかりません。大勢いっしょに飛び出しましたから」
「主人の半次郎は?」
「一番後でした」
「確かに主人は裏口から出て来たのかい、戸袋の蔭じゃあるまいな」
「主人が見えないんで、迎えに行こうとしているところへ、裏口へお顔を出しましたから、間違いはありません」
徳松には八五郎の言葉の意味がよくは判らなかった様子です。
ガラッ八は徳松に孫三郎を呼出させる間、裏口から土蔵のあたり、井戸の傍、庇の下、戸袋の蔭を念入りに調べましたが、土蔵は敷地一パイに建てた上、厳重な柵をめぐらされて、横へも裏へも廻る方法はなく、井戸はお勝手に喰い込んで、後ろに人間の隠れる隙間もありません。