Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

「でも、ちょっとでも逢って上げて下さい」

お静はガラッ八が見ていなかったら手でも合せたことでしょう。

「よし、一応話だけは聴いてやろう。ここへ通すがいい」

平次は渋々ながちお秀に逢ってみる気になりました。

代地のお秀は、お静と同じ年の二十四、物の影のように静かで、そのくせ傍に寄るほどの男に、情熱の体温を感じさせずにはおかない不思議な肌合いの女です。

「親分さん、本当に困ってしまいました。三輪の親分はすっかり勘違いして、私の言うことなどは耳にも入れてくれません」

お秀はそう言って、美しい掌を膝の上に重ねるのです。

「何を勘違いしているんだ。まア、お前さんの知っているだけのことを話してみるがいい」

事件に直面すると、平次もツイ膝を乗り出さずにはいられません。

「炭屋の猪之松さんは、三年前に故郷から出て来て、村でできる炭をさばく心算で店を開いたんです。江戸のことが分らなくて、お得意様と話もできないからと、私のところへ出入りしてお芝居へもお花見にも付き合い、近頃は小唄の一つも唸るようになりました。人なんか殺すような、そんな大それた人じゃございません」

お秀は一生懸命に猪之松の無実を説くのです。