Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
「おや」
平次は聴耳を立てました。隣の家――半助、お秀父娘の家から、何か女の泣き声らしいものが聞えるのです。ガラッ八の八五郎はさっそく飛んで行きましたが、やがて帰って来ると平次の耳に口を寄せて囁くのです。
「父娘喧嘩ですよ。お秀が親父に黙って親分を迎えになんか行ったのが半助に気に入らなかったんで」
「そうか、ちょいと行ってみよう。お秀が可哀想だ」
平次は金六に眼配せすると、壁隣の半助父娘の家へやって行きました。
五
「あ、銭形の親分さん」
娘を折檻していたらしい半助は、あわてて素袷に膝っ小僧を包みました。
五十を少し越したらしく、ひどい喘息で、秋から春へかけては一と足も外へ出られず、見る蔭もなく痩せている上、近頃は足の病気を起したそうで、全く気の毒な姿です。
「俺をどうして平次と知ったんだ」
平次の問いは唐突でした。
「銭形の親分さんを知らない者は江戸中にありません。それに、後ろから洲崎の金六親分が付いて来るんですから、大概見当は付きます」
「そうか。――そんな事はどうでもいいが、可哀想にお秀は泣いてるじゃないか。何が気に入らなくて折檻しているんだ」
「親分の前ですが、若い者のすることは気に入らないことばかりですよ」