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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「いいとも」

平次の謙遜な調子に気をよくして、浅吉は先輩らしく本堂の奥に頑張りました。そこから居流れて、弟子世話人たち十五六人、平次と八五郎はそれを挟んで左右に控えます。

「一番弟子とかなんとか言うのは誰だい」

平次は一座を眺め渡しました。

「私でございます。東山坊と申します」

白い物を着ておりますが、髪形も俗体の四十男が膝を直します。少し狡そうな、ショボショボ眼と、大きな鼻を持った男です。

「親の付けた名があるだろう」

「定吉と申します。ヘエ、生れは行徳で、親は網元でございました」

「道楽に身を持崩して、東海坊の弟子になり、大法螺の合槌を打ってトウセンボウとか名乗ったんだろう」

「ヘエ――」

日頃にもない平次の舌の辛辣さ、定吉の東山坊は面目次第もなく頭を下げました。

「その次は?」

「拙者だ」

昂然として顔をあげたのは、ちょっと良い男の浪人者御厩左門次でした。二十七八、身扮もそんなに悪くはなく、腕っ節も相応にありそうです。

「お名前は?」

「御厩左門次、俗名だけしかない。俺は用心棒で修験者ではないからだ。主人のお名前は勘弁してくれ、――身を持崩して東海坊のところに転げ込んだが、東海坊の出鱈目な大法螺に愛想を尽かして近いうちに飛出すつもりだったよ」