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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

十九の厄というにしては初々しく、喜三郎が命まで投げ出そうというだけあって、お皆のような文法的な美人ではありませんが、いじらしく、優しく、潤いと光沢があって、なんとなく人好きのする娘でした。

「お前も下手人の一人だそうだね」

平次は冒頭っからこんな調子です。

「本当に、私が殺しました。親分さん」

「よしよし、殺したら殺したとして、それほどお皆が憎かったのか」

「ええ、お父様を叱り飛ばしたり、やり込めたり、私や喜三郎をいじめたり」

そう言って平次を見上げる眼は涙を含んでおりました。継母の連れっ子に悩まされ抜いたお秀は、自分を下手人にする証拠を挙げる気でもなければ、こんなことを言えそうな人柄ではありません。

「もうよい、――お前さんは人を殺せる柄じゃない」

「でも、お父様や、喜三郎さんだって人などを殺すような、そんな恐ろしい人達じゃありません」

お秀はとうとう泣き出したのです。

それをなだめて引退らせると、つづいて自分から進んで、掛り人の寺本山平という浪人者が逢いたいと言って来ました。

「銭形の親分、御苦労で」

三十二三、色の浅黒い、少し態度に誇張はありますが、立派な男前でした。