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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

続いて人の怒鳴る声、ドアを乱打する様な物音。

十数名の刑事は、それを聞くと、皆歩きまわるのをやめて、ピッタリ、静まりかえってしまった。

「今のはピストルだね。どこだろう」

だが、迷路の様に折れ曲った建物のこととて急には見当がつかぬ。

「聞き給え。何かにぶつかる音は、確かに天井から響いて来る。二階らしいぜ」

そう云えば、成程二階らしい。贅沢な建築の厚い床を隔てているので、物音は極く幽かにしか漏れて来ぬが、方角は確かに天井の上からだ。

「行って見よう」

一人が先頭に立って走ると、一同ドヤドヤとそれに続く。五色の部屋部屋を通り過ぎ、大階段を昇ると、案の定、物音が大きく聞えて来る。

長い廊下の突当りにドアが見える。

そのドアに中から誰かがぶつかっているらしいのだ。もう鏡板の一箇所が、メリメリと破れかけている。

「誰だ、誰です、そこにいるのは?」

一人が大声に誰何した。

「警視庁の者だ。アア、君達だね。一体どこへ行っていたのだ。ルージェール伯爵は捉えたか」

波越警部の声が聞えて来た。

不思議、不思議、警部は確かに階下の黒い部屋から出なかった筈だ。それがいつの間に二階へ上ってしまったのだろう。