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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

僕はそれを聞いてギョッとしたよ。こいつこそ問題の白き巨人なのだ、背も非常に高く、馬鹿に太った奴だという話だ」

「よし、行って見よう。カフェ・ディックだね」

そして電話が切れた。

明智は寝室に飛込んだかと思うと、五分程の間に自動車の運転手といった風体に変装して出て来た。羊羹色になった黒セルの夏服、汚れた鳥打帽、大きな塵よけ目鏡、赤革の長靴という出立ちだ。そして自動車を呼んで、客席へは乗らず、本物の運転手の隣へ腰かけた。

十分の後、自動車はカフェ・ディックの十軒程手前で停車した。見ると、黒目鏡をかけ、つけ髭をつけ、古風なアルパカの背広を一着に及んで、黒の折鞄に繻子の洋傘という、保険の勧誘員か、集金人みたいな中老人が、カフェの前をうろうろしている。

明智は車を降りると、その老人に近づいて行って、ポンと肩を叩いた。

「波越君、拙い変装だなあ」

アルパカの男はびっくりして振向いたが、明智の変装は流石に手に入ったもので、暫らくは見分けがつかぬ程であった。

「アア、明智君か、静かに静かに、今白い奴が出て来るんだ」

波越氏は五六間向うの、カフェの入口を目で知らせた。その入口の向側の軒下には、商店の手代といった和服の男が、うろうろしている。