Clásicos japoneses con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lee 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 346.393 caracteres · 692 pantallas
八
達磨屋の年増や、義太夫語りの顔などをお庄は目に浮べて、母親は様子が悪いとつくづくそう思った。
八
次の年の夏が来るまでには、お庄の一家にもいろいろの変遷があった。暮には残しておいた山畑を売りに父親が田舎へ出向いて行って、その金を持って帰って来ると、ようやく諸払いを済まして、お庄兄弟のためにも新しい春着が裁ち縫いされ、下駄や簪も買えた。お庄らは田舎から持って来た干栗や、氷餅の類をさも珍しいもののように思って悦んだ。正月にはお庄も近所の子供並みに着飾って、羽子など突いていたが、そのころから父親は時々家をあけた。
下宿の主婦は、「為さあは、金が少し出来たと思って、どこを毎日そうぶらぶら歩いてばかりいるだい。」と、来ては厭味を言っていた。
父親はニヤリともしないで、「私もそういつまでぶらぶらしてはいられないで、今度という今度は商売をやろうと思って、そのことでいろいろ用事もあるで……。」と言うていたが、父親の目論見では、田舎の町で知っている女が浅草の方で化粧品屋を出している、その女に品物の仕入れ方を教わって、同じ店を小体に出して見ようという考えであった。
お庄は一月の末に、父親に連れられて一度その女の家へ行った。