Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lee 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 346.393 caracteres · 692 pantallas

Aozora Bunko

四十九

病院の帰りに、電話や電報を出した口も少しはあった。その中に、墨西哥公使館の通弁をしているという仏の従弟に当る男などもいた。

「すみませんが、六尺を一本ずつ切って戴きたいもんで。」安公は座敷に蓙を敷いて、仏に湯灌を使わそうとするとき、女連の方へ声かけた。吊り台から移された死骸は屏風の蔭に白い蒲団の上に臥かされてあった。

晒木綿を買いに、幸さんが表へ飛び出して行った。

女連は、別の部屋の方で、経帷子や頭陀袋のようなものを縫うのに急がしかった。母親はその傍でまた臨終の時のたよりなかったことを零しはじめた。

四十九

「田舎の人は真実に物が解らない。」と、お庄はまだ叔母の母親に言われたことが、頭脳にあった。

お庄は手伝いに来ている安公のところの、お留という十四、五の娘にいいつけて買わした、乾物や野菜ものをそこへ拡げながら、お通夜の人に出す食べ物の支度に取りかかろうとしていた。母親のお安も仕事の手を休めて、そこへ来て見ていた。お庄は蓮の白煮を拵えるつもりで皮を剥きはじめた。傍には笹ばかり残った食べ荒しの鮨の皿や空になった丼のようなものが投り出されてあった。

奥ではもう湯灌もすんで、仏の前にはいろいろの物が形のごとく飾られ、香の匂いが台所までも通って来た。