Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lee 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 346.393 caracteres · 692 pantallas
「××さんもいつ免状をお取りなさるだか。お国のお父さんも、すっかり田地を売っておしまいなすったというに、そうして毎日毎日茶屋酒ばかり飲んでいちゃ済まないじゃないかえ。」
主婦は楊枝を啣えて帳場の方へ上り込んで来る書生の懦弱な様子を見ると、苦い顔をして言った。
「私らンとこの菊太郎も実地はもうたくさんだで、今茲は病院の方を罷さして、この秋から田舎に開業することになっておりますでね、私もこれで一ト安心ですよ。病院ももう建て前が出来た様子で、昔のことを思や地面も三分の一ほかないけれど、旧の家の跡へ親戚で建ってくれたと言うもんだでね。」
主婦は同じようなことを、一人に幾度も言って聞かせた。
その書生は鼻で遇って、主婦が汲んで出す茶を飲みながら、昨夜の女の話などをしはじめた。
「あれ、厭な人だよ、手放しで惚気なんぞを言って。」
と、主婦はじれじれするような顔をした。
するうちに、奥の暗い部屋で差しで弄花が始まった。主婦は小肥りに肥った体に、繻子の半衿のかかった軟かい袷を着て、年にしては派手な風通の前垂などをかけていた。黒繻子の帯のあいだに財布を挟んで、一勝負するごとに、ちゃらちゃら音をさせて勘定をした。