Clásicos japoneses con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lee 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 346.393 caracteres · 692 pantallas
何か事があると来てもらうことに決まっている植木屋の幸さんという男が、通りから火消し壺を買って来て、自分で小さいその死骸を中へ収めた。その上へ白い片が被けられた。
「そんなことだろうと思った。どうせ私は子に縁がないのだでね。」
叔父と母親とが、赤子の死んで出たことを話して聞かすと、叔母は片頬に淋しい笑みを見せて、目に冷たい涙を浮べた。
その一夜は、何となく家が寂しかった。母親と幸さんとは、壺の前に時々線香を立てたり、樒に湿いをくれたりしていたが、お庄は爛れた頭顱を見てから、気味が悪いようで、傍へ寄って行く気になれなかった。
「お此さんは、あまり氷や水菓子が過ぎたもんで、それで腹が冷えて、赤子があんなになったろうえね。」と母親は、夜更けてから、茶の間で衆が鮨を摘んで茶を飲んでいる時言い出した。
叔父はそこへ臥そべりながら、黙っていた。長いあいだ叔母の体が根底から壊されていることや、血の汚れていることが、深く頭脳に考えられた。
叔父はやがて、すごすごと座敷へ入って寝てしまった。
蒸し暑いような、薬くさいような産室の蚊帳のなかから、また産婦の呻吟声が洩れた。