Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 508 883 caractères · 1017 écrans
(敵の名目人とあるからには、それは敵の大将である。三軍の旌旗である)
なぜ、それを切って悪いか。また、こういう理由もある。
(敵は、七十人からの人数であった。いかに、自分が舎利となって戦っても、そのうち、十名も斬れば、善戦したものといわなければならない。だがもし、吉岡の遺弟ばかりを、たとえ二十人斬っても、残り五十人は、後で凱歌をあげるだろう。――だから自分が、勝名乗りを揚げるためにも、誰よりも真っ先に敵方の旌旗であるところの大将首をまず先に挙げておく必要があったのだ。――全軍の護っている中心の象徴に、自分の一撃を下しておきさえすれば、たとえ、自分があの際、斬り死にしても、後に、自分の勝利は証拠だてられる)
もっと、もっと、彼をしていわしめるならば、剣の絶対的な法則とその性質からでも、理由はなお幾言もいうことができる。
けれど武蔵は、堂衆たちの面罵に対して、とうとう、それを一言もいわずにしまった。
なぜなら、それほどの理由をかたく信念しても、他人でない彼自身の胸のうちに何ともいえない寝ざめの悪さ――傷ましさやら慚愧やらを――彼ら以上に、生々しく胸にもって傷んでいるからである。