Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 508 883 caractères · 1017 écrans
火悪戯
一
「だからといって、もっと滅茶苦茶にしていいという法はない。江戸へ着くまでのあいだに、よく考えておくがいいよ。……なあに、途中の小遣いや旅籠銭ぐらいは、何も返してくれとは、いいはしないから」
火悪戯
一
ゆうべ高雄の薬王院に草鞋を解いた何処かの御隠居がある。
下男に挟み筥を担わせ、もう一人、十五ぐらいな少年を供に連れ、
「参詣は明日とし、お宿にあずかり申したい」
と、黄昏れ頃、薬王院の玄関へ立った者である。
今朝は夙く起きて、供の少年を連れ、一山を巡って午近くに帰って来たが、ここも上杉、武田、北条以後、戦乱に荒れ果てているのを見て、
「御修理の屋根葺き料にも」
と、黄金三枚を寄進して、すぐ草鞋をはきかけた。
薬王院の別当は、この奇特な人の少なからぬ寄進に驚いて、倉皇と見送りに出、
「お名前をどうぞ」
と、訊ねたところ、他の僧が、
「いえ、宿帳にいただいてございます」
と、それを示した。
見ると、
木曾御岳山下百草房 奈良井屋大蔵
とあるので、
「――あああなた様が」
と別当は見上げて、ゆうべからの粗略を、かえすがえす口惜しげに詫び入った。
奈良井の大蔵という名は、全国到る所の神社仏閣の寄進札に見かける名であった。