Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 508 883 caractères · 1017 écrans

Aozora Bunko

三

と、呼ばわりながら、紺屋の干し場で、大勢に稽古をつけている姿は、なおさら、目ざましかった。

いつになったら元服するのか、もう二十三、四歳にもなろうというのに、相変らず前髪を捨てず、片肌ぬぐと、眼を奪うような桃山刺繍の襦袢を着、掛け襷にも、紫革を用いて、

「枇杷の木で打たれると、骨まで腐ると申すから、それを覚悟でかかって来い。――さっ、次の者、来ないか」

身装の艶やかなだけに、言葉の殺伐なのが、よけい凄くひびく。

それに稽古とはいえ、この指南者は、少しも仮借しないのだ。きょうまでにこの空地の道場は、稽古初めをしてから三回目だが、半瓦の家には一人の片輪と、四、五人の怪我人ができて、奥で唸って寝ている。

「――もうやめか、誰も出ないのか。やめるならわしは帰るぞ」

例の毒舌が出始めると、

「よしっ、一番おれが」

と、溜りの中から、ひとりの乾児が、口惜しがって立ちかけた。

小次郎の前へ出て来て、木剣を拾おうとすると、――ぎゃっと、その男は、木剣も持たずにへたばってしまった。

「剣法では、油断というものを最も忌む。――これはその稽古をつけたのだ」

小次郎は、そういって、周りにいる三、四十人の顔を見まわしている。