Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうこうけつじょう

神州纐纈城

国枝 史郎

Lisez 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 188 242 caractères · 380 écrans

Aozora Bunko

……『真鍮の城の眷族ども』に迫害されるという事も、こういう意味から云う時は、肉身刑罰の一つとして甘受すべきものかもしれません」

次第に有髪の僧の声は、悲哀の調子を帯びて来た。咽ぶような声とも云え、訴えるような声とも云えた。しかしそのためその人が弱々しい人間とは見えなかった。あらゆる人間の罪悪を自分の一身に引き受けて、皆に代って泣くというような、むしろ雄々しい人物に見えた。

「いったいこの人は誰だろう?」またも庄三郎は心の中でこの疑問を繰り返した。

この時空の西の涯が橙色に色づいて来た。月が昇ろうとしているのであった。徐々に昇って来る月の光が、役ノ優婆塞の石像の顔を、薄蒼白く照らした時、庄三郎は仰いで見た。

「おや」

と彼は思わず云った。この教団の教主たる光明優婆塞の容貌によく似ていると云われている、この石像の容貌と、有髪の僧の容貌とが怪しいまでに似ていたからであった。

「ああそれではこの人は、光明優婆塞であるまいか」庄三郎は吃驚して、尚よく自分の前にいる有髪の僧を見ようとした。

三

と、その人は首を垂れ、階段の方へ歩き出した。肩の辺に月光が射し、長い陰影が地に落ちた。