Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 508 883 caractères · 1017 écrans

Aozora Bunko

「……ア、何処へ。花桐さん、何処へ」

「うるさいね、足を洗ってあがるんだよ」

台所の女は、安心して、そこを閉めた。けれど朱実は、土のついた足のまま、有合う草履に足をかけて、

「ああいい気もち」

ふらふらと、往来のほうへ歩み出した。

赤い灯影に染まっている往来を、たくさんな男ばかりの影が、ぞめき合ってながれていた。朱実は呪うように、

「なんだいこの人間たちは」

と、唾をして、そこを走った。

すぐ道は暗くなった。白い星が堀の中に浮いている。――じっと覗きこんでいると、後ろのほうから、ばたばたと駈けて来る跫音がする。

「……あ、角屋の提燈らしい。ばかにしてやがる、あいつらはあいつらで、ひとが路頭に迷っているのをいい気になって、骨まで削らせて稼がせる気なんだろう。――そしてあたい達の血や肉が、普請場の材木になりゃあ世話あないや。……誰がもう帰ってやるものか」

世間のあらゆるものが敵視されるのであった。朱実は、まっしぐらに、的もなく闇の中へ駈け去った。髪についていたかんな屑が一ひら、闇の中にひらひら動いて行った。

梟

一

したたかに小次郎は酔っていたのである。もちろん、その程度に、どこかの揚屋で遊びぬいた挙句に違いない。