Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Lisez 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 188 242 caractères · 380 écrans
頭巾を冠り行衣を着、一本歯の鉄下駄を穿き、片手に錫杖を握ったところの、それは気高い老人であったが、しかし活きてはいなかった。他ならぬ人間の木乃伊であった。
膝の辺に堆く無数の経文が積まれている。
一番上に置かれてある一巻の経文を手に取ると若侍は無意識に開けた。
「壇上有金色孔雀王、其上有白色蓮花」と、開巻第一に記されてあったが、それは真言孔雀経であった。
「不思議な人物、何者であろう!」
こう若侍は呟きながら、尚龕の中を窺った。
その時計らず眼についたのは、岩壁に刻まれた文字である。
我ハ是役ノ優婆塞、
肉身此処ニ埋ムト雖、
霊魂宇宙ニ遍在スベシ、
千年ノ後見出サン者、
則チ我教法ノ使徒、
文字は鮮かにこう読まれた。
「ああそれではこのお方は役ノ小角であったのか。文武天皇大宝元年に、漢土へ渡ったと記されてあるが、それではその後この地へ帰り、ここで入定されたものと見える」
こう思って来て若侍は、意外の感に打たれたが、それと同時に敬虔の念が、油然と心に湧くのを覚えた。
「千年の後見出さん者、すなわち我教法の使徒と、こうここに刻まれてあるが、既に千年は経っている。そうして見出したはこの俺だ。