Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 508 883 caractères · 1017 écrans
見るとそこに、大勢してかたまっているのは、案のじょう、小幡軍学所の門下生たちだった。
明け方、石井戸で傷を洗っていた二人は、白い布で腕を頸に吊っている。そして蒼白な面を並べて、同門たちに、ゆうべの惨敗を告げているのだった。
「……では何か、十名も行って、小次郎一人のために、その半分までも返り討ちになったというのか」
一人が問うと、
「残念だが、何分、彼奴が物干竿と称んでいるあの大業刀には、どうしても、刃が立たんのだ」
「村田、綾部など、ふだん剣法にも、熱心な男なのに」
「かえって、その二人などが、真っ先に、割りつけられ、後もみな深傷薄傷。与惣兵衛など、ここまで気丈に帰って来たが、ひと口、水をのむと、井戸端でこときれてしまった……。かえすがえす無念でならぬ。……御一同、察してくれ」
暗然と、皆、口をつぐんでしまう。平常、軍学に傾倒しているこの派の人々は、いわゆる剣というものを、あれは歩卒の習ぶもので、将たる者の励むことではないように思っている者が多かった。
それが端なくこんな事態を生じて、一人の佐々木小次郎に出会を仕掛けながら、二度まで、多くの同門が返り討ちになってみると、痛切に、ふだん軽蔑していた剣法に自信のないのが悲しまれてきた。