Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こきょうしちじゅうねん

故郷七十年

柳田 国男

Lisez 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 257 350 caractères · 507 écrans

Aozora Bunko

そんな連中が私らの兄の仲間であった。

辻川の本通りから堰溝に沿って地蔵堂の方へ曲る角に、角屋という家があった。床の間があり、掛け物がかけてあったりして、唯の農家ではなかった。表の方は町家造りで、多分運送屋か何かやっていたらしい。主人が私の兄の友人だったが、兄が出京した後、つまらなくなり、微禄して、隣の酒屋がそこまでのびてしまった。この角屋の主人なども、私のいう有志家の一人であった。

どういうわけで有志家というようになったか、はっきりしないが、いわゆる天下国家に志があるわけではない。「志」という字はわれわれが一生考えさせられた言葉で、立志伝というように、士の下に心があっていちばん尊い字だが、そういう意味の志があるから「有志家」というようになったわけではない。通例ただ村の「口利き」というくらいの意味で、何か事件のあるとき、前に出て、一言いわずにはおられないタイプの人間で、機会さえあれば上手にヒュッと口を出す。それが有志家というもので、その連中が出来はじめて、村が急激に変ってきたのである。私のごく小さい時はちょうどこの有志家の発生期であった。その後、私が学生中、あるいはまた卒業の後、あちらこちら歩いた時に、どこへ行ってもこの有志家がいて、とくに役人となってから行くと、有志家が村の表面に立ち塞がり、村の者をじかに