Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうこうけつじょう

神州纐纈城

国枝 史郎

Lisez 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 188 242 caractères · 380 écrans

Aozora Bunko

「まだお前は威張る気か」

「古傷をつつくと破れるぞ」

「おおさ、お前の古傷がな」

「いけない、いけない疼き出して来た」

「気の毒なものさ。可哀そうなものさ」

「血は復讐する。気を付けろよ」

「それがどうした。なんのことだ」

「古傷をつつくと破れるぞ」

「と、生血が流れ出る」

「血は復讐する、気を付けろよ」左手を腹まで下ろして行った。

だが薪兵衛は気が付かなかった。

「三合目殿、さてさて出し惜みをする奴だな。よしよしそれでは只で話す。……甲府で聞いた物語、夢のような話だが、根のねえことでもなさそうだ。甲斐と信濃の国境、富士見高原のどん詰り、八ヶ岳の渓谷に、極楽浄土があるそうだ。僧院があるということだ。密夫密婦の隠れ場所、院主は尼僧だということだ。だが有髪だということだ。一旦そこへ飛び込んだら、どんな悪業の人間でも、匿ってくれるということだ。恐らくそこにいるだろうよ、お前の目差す二人もな。尼僧と聞いては色気がねえ。有髪とあってはそうでもねえ。とまれ結構な極楽さ。別れ別れて住むじゃあなし、好いた二人の共住みだ。そうして懺悔の生活だ。こういう懺悔は悪かあねえ」

三

陶器師はやはり動じなかった。