Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
Lisez 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 188 242 caractères · 380 écrans
「この紅巾は日本織りだ。決して支那の布ではない」
するとこの時信玄公が、
「長老、長老」と声を掛けた。「その纐纈が日本織りとすると、どう解釈したらよかろうな?」
「勝手な空想が許されますなら愚僧にはこのように考えられまする。この世を怨み憤る者が、どこか深山幽谷に隠れ、唐の故事をそっくりそのまま纐纈城を造り設け、そこで悪行を逞しゅうし、この恐ろしい纐纈を作るのではござりますまいかと」
「うむ」と信玄は頷いた。「油売り松並荘九郎がともかくも美濃を平定し斎藤道三と宣る浮世だ。そういう不思議もないとは云われぬ」
「長老」と庄三郎は熱心に、「支那にありました纐纈城の話、詳しくお聞かせくださいますよう」
「いやいや私が話すまでもない。宇治拾遺物語をご覧なされ」
それで庄三郎は邸へ帰ると宇治拾遺物語を取り出した。
「慈覚大師纐纈城に入り給ふ事」
「うむ、これだな」と頷きながら庄三郎は読んで行った。
「昔、慈覚大師仏法を習ひ伝へんとて、唐土へ渡り給ひておはしける程に、会昌年中に、唐の武宗、仏法を亡して、堂塔を毀ち僧尼を捕へて失ひ、或は還俗せしめ給ふ乱に逢ひ給へり。大師をも捕へんとしけるほどに、逃げて或堂の内へ入り給ひぬ。